COFFEE & LOVE―秘書課の恋愛事情―

彼は優しく微笑んで私の名を呼ぶと、再びキスを落とした。

彼の指の感覚に、体中が支配されるような感覚。

彼の腕にすがるように触れると、彼はその腕を私の首に回し強く抱き締めた。

『…いいよ』

彼のその言葉に、幾度となく押し寄せていたその波が限界に達する。

彼の腕の中で跳ね上がる私の身体を
自らの身体で受け止めると、私にまた優しいキスをした。

ぼうっとした感覚の中でそのキスに応えようとすると、彼の唇が離れる。

「…え?」


『…今日はここまでだね』


「どうして…?」

上がった呼吸の隙間に、彼に問いかける。


『僕は少しずつ食べたい派なんだ』

彼はニコリと優しく笑うと言った。


『イチゴ』


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Is he really a prince?
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