素直になれない夏の終わり

「……何するのよ」

「いや、なっちゃんが何してるの!ピクニックに行くって言ってるでしょ、なのになんでまた寝るの」

「行く気がないからじゃない?」


天気がいいおかげでそれほど寒くもないので、この際布団がなくても構わないと、夏歩は早々に取り返すのを諦めて、ベッドの上で体を丸める。


「行く気がないなんて寂しいこと言わないでさ、行ったらきっと楽しいよ」

「……休みの日くらい家でゆっくりしてたい」

「それは次の休みにしよう」


だから起きて、支度して!と津田はしつこく夏歩の体を揺さぶる。


「ほら、なっちゃん。いい加減諦めて」

「……私じゃなくて津田くんが諦めるべきだと思う。そうすれば全部丸く収まる」


何言ってるの、いいから起きて!と津田は全く取り合わない。


「今度の休みは好きなだけ家でゆっくりする日でいいから、俺も一緒にゆっくりするから、今日はお出かけしようよ!」

「……一緒にゆっくりする意味がわからない」
< 186 / 365 >

この作品をシェア

pagetop