素直になれない夏の終わり

「いや、これはもう芸術的だよ。はみ出しそうではみ出してないこの絶妙な感じとか、センスを感じる」

「……ムカつく」


万が一、津田としては褒めているつもりなのだとしても、夏歩としては腹が立つことこの上ない。


「なっちゃんってば、受け取り方がひねくれ過ぎだよ。もっと素直に受け取って」

「素直に受け取ったうえでムカつくの!」


夏歩が肉だねを巻いたキャベツに、更に上からベーコンを巻いて爪楊枝で止めながら、津田が可笑しそうに笑った。

そこまで出来たら、あとは津田が合間に作っていたシチューの中にロールキャベツを入れて、煮えるのを待つだけ。

その間に風呂に入ってくるよう勧められた夏歩が上がってくる頃には、すっかりロールキャベツが完成していた。


「なっちゃん、先に髪」

「……津田くんってお母さんなの?」


やらないとやるまで煩いことはわかっているので、夏歩は言われた通りにドライヤーをコンセントに繋ぐ。
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