【極上旦那様シリーズ】きみのすべてを奪うから~クールなCEOと夫婦遊戯~

そして自らも淡々と服を着始め、派手なタトゥーを清潔なワイシャツの中にすっかり隠してしまうと、私の方を振り向いて言った。

「早く着替えな。朝帰りの弁明を婚約者サマに一緒にしてやるから」

「朝……今、何時なんですか……?」

「七時すぎ。ちなみにゆうべもけっこう電話鳴ってたから、ある程度叱られる覚悟はしておいた方がいいと思うよ」

彼の言葉に慌ててバッグを漁りスマホを取り出すと、尊さんからの着信やメッセージの通知が何件も表示されていた。

尊さん……きっと、心配したよね……逆の立場なら、夜も眠れないかもしれない。

ごめんなさい……私、決してあなたを裏切ったわけじゃないけれど、あなたに言えない秘密ができてしまった……。

勝又さんの部屋を出ると、目に入った景色が予想していたものと違って一瞬私は戸惑った。

ジムに通っていたから同じマンションの住人だとばかり思っていたのに、彼の住まいはマンションどころか古い一軒家だったのだ。

「勝又さんは、あのマンションに住んでいるのではなかったんですか?」

タクシーでマンションへ向かう途中、隣に座った勝又さんに問いかける。

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