【極上旦那様シリーズ】きみのすべてを奪うから~クールなCEOと夫婦遊戯~
「あなたが凛子に私を呼び出すように頼んだんですか?」
「そ。まぁ、あの子もちょこっと弱みを握らせてもらってるからね、きみを思って最初は拒んでいたけど、最後には言う通りに動いてくれた」
「そんな……」
じゃあ凛子は、昨夜私の飲んでいたものにお酒や薬が入っていたことを知っていたのね……。
ショックだけれど、私と同じようになにか弱みを握られて脅されていたのなら、彼女を責められない。今頃きっと、私の身を案じて心を痛めているはずだ。
「……さ、着いた。彼のことここまで呼び出してよ。俺に部屋までついてきてほしくないでしょ?」
「はい……わかりました」
マンションのそばの路上にタクシーを停めてもらい、私はひとりで車を降りて尊さんに電話をかけた。
呼び出し音はほんの一瞬で途切れ、尊さんの緊迫した声が電話越しに聞こえた。
『……美織か? 連絡もせずどうしてたんだ今まで。心配していたんだぞ』
「ごめんなさい、尊さん……。今、マンションの前まで帰ってきたので、出てきていただけませんか? 昨夜、泥酔した私を介抱してくださった方がここまで送ってくださったのですが、ぜひ尊さんにご挨拶したいと」
『介抱……? まさか、男じゃないだろうな』