【極上旦那様シリーズ】きみのすべてを奪うから~クールなCEOと夫婦遊戯~
ぞくりとするほど妖艶な声で告げた彼は私の唇を甘くふさぎ、巧みなキスで私を溶かしていく。その最中、小さなサイドテーブルに手を伸ばした彼が、器用にリモコンを操作し部屋の明かりを落とした。
窓の外に広がる夜景がいっそう美しく輝き出し、一気にロマンチックなムードになった空間に、私たちの影と吐息が重なる。
愛なんてなかった、ただ夢を見せてほしかった初めての夜とも違う。
嫉妬に狂わされた彼に、激しく求められた切ない夜とも違う。
とうとう本物の夫婦になれたという喜びのなかで、確かな愛情を注がれながら彼に抱かれたその夜、私はこの上ない幸福に包まれた。
政略結婚なんて、と反発していたあの頃の私に伝えたい。
どうやら夜遊びの計画にまだ迷いがあるようだけれど、勇気を出して六本木の秘密めいたビルの最上階に足を踏み入れてみて。
そこには、とんでもなく危険な香りのする遊び慣れた男性がいるはず。
でも安心して? 彼は未来の妻を守るために現れたヒーローだったの。
彼にすべてを委ねれば、なにもかも大丈夫。
あんなに憂鬱だった政略結婚も、バラ色の新婚生活に変わってしまうんだから――。
FIN


