【極上旦那様シリーズ】きみのすべてを奪うから~クールなCEOと夫婦遊戯~
「……着ませんよそんなの。変な心配をしすぎです」
『ならいいが……美織は自覚なしに男を寄せ付けてる可能性がありそうだからな。綺麗で、上品で、そそる体して……そのくせ隙だらけっていうのが、夫になる身としては気が気じゃないんだ。今はなにかあっても飛んでいける距離にいないし』
突然耳に飛び込んできた甘く切ない声に、一気に体温が上がった。遠く離れたフィンランドの地で、そこまで私のことを心配してやきもきしているの……?
少し過保護な気もするが、その甘やかな束縛は決して不快ではなかった。
「大丈夫です。私は尊さんが帰ってくるのを、ちゃんと待っていますから」
安心させるようにゆっくり言い聞かせると、尊さんも穏やかな彼に戻ってこう返す。
『ああ。じゃあそろそろ行く。土産、楽しみにしてろよ』
「はい。お仕事頑張ってください」
通話を終えると、私は自然と口元が緩むのを感じながら、スマホを胸に抱いた。