【極上旦那様シリーズ】きみのすべてを奪うから~クールなCEOと夫婦遊戯~
「仕事は特に問題なく、定時に帰れました。でも時間を持て余してしまったので、さっきまでジムに行っていたんですよ」
『ジム? マンションのか?』
「そうです。さっそくジム友もできました」
弾んだ声で報告すると、尊さんがふっと笑った息がスマホから聞こえた。
『俺がいない間は部屋に閉じこもってるだけかと思いきや、楽しそうで安心したよ。あのジムには俺もたまに泳ぎに行くんだ。帰ったら、ふたりでも行こう』
「そっか、プールもあるんでしたね……。尊さんが帰ってくる前に、ひとりでも少し泳ぎの練習しておきます」
昔水泳を習っていたとはいえ、大人になってからは一度も泳いでいない。尊さんにみっともない姿を見せないように、少し勘を取り戻しておかないと。
そんなことを考えていたら、尊さんが少し厳しい声になって私にこう忠告した。
『あ、美織。くれぐれも露出の多い水着なんか着るなよ?』
私は一瞬キョトンとして、それからついクスッと笑ってしまった。
尊さんってば、婚約者として少しは嫉妬してくれているみたいだけど……いくらなんでもジムのプールで、そんな恥ずかしい格好をするはずがない。