【極上旦那様シリーズ】きみのすべてを奪うから~クールなCEOと夫婦遊戯~
「尊さんの言う通り、私はこんなこと慣れてないし、これからもきっと慣れないと思います。でも、今夜だけ……私は私でない人になりますから。どうか、一生忘れられないような夜にしてください」
「……わかった。俺に任せて?」
尊さんに手を取られ、ソファの方へ導かれる。
その様子を見ていた凛子と黒田さんは目配せをし合い、そろって立ち上がると私たちに言った。
「じゃ、私たちは別の場所で飲みなおすから。おふたりさんはここでゆっくり楽しんで?」
「尊、美織さんにあまり無理をさせるなよ」
「わかってるよ」
軽い挨拶を済ませ、凛子たちは個室を出て行く。こういう流れになることは事前に凛子と相談し合っていたものの、男性とふたりきりという初めての状況に緊張してしまう。
ソファに座る私の姿勢はぎこちなく、背筋はまっすぐだ。
「美織も飲む? ワイン」
「は、はいっ。いただきます……!」