その少女は夢を見る
『それで僕が新撰組を知ってる理由なんですけどー、さっきそこの鬼さん達に話したんですけど理解してくれなかったから今言いますね〜。』
土方「おい待てこら誰のこと言ってんだ。」
『返事するってことは自覚あり?辛いw』
土方「近藤さん、確か道場空いてたよな?」
近藤「ん?ああ空いてたが…」
『待ってくださいって、平和な時代から来たのに鬼の副長相手にするとか死ねって言ってるようなものですよ。』
土方「うるせえ一辺死ね…!!」
『まさかのドストレートかよっ』
そう言うと、沖田様が首を傾げながら僕を見る。
沖田「どすと…どすとれーと…?」
『あー…直球、めちゃくちゃ直球、って意味ですね。』
ここでは英語使っても伝わらないんでしたね!!
『とりあえず説明しても?』
今にも僕をどこか(道場だと思われる)に連れ去ろうとしている土方様に首を傾げ、笑顔で問い掛ければ仕方ないと言いたげに座る。
『まああれですね…一言で言って、僕は150年後から来たんです☆』
沈黙が訪れる。
ひしひしと感じるのは、“こいつは何も言っているんだ”という不信感。
あはは、信じられないのは知ってたよ。
『じん゙じでぐれ゙な゙い゙。』
なんて言いながらもほんとは知ってましたよ、こんなこと信じられる?
僕だったら信じられず無視してしまうんじゃないかな。
過去から来た、なら信じちゃうけどね(真顔)
近藤「…と、いうと?」
『僕が来たのは令和と言われる時代です。…ん?そう、平成の最後の年で令和元年だから令和でいいはず。』
年号が変わるとどうもダメだね、僕もいずれ古いと言われる時代が来るんだなぁ…。
僕がそんな風に感情に浸っているものの、彼らは信じられない、意味が分からないと言いたげに僕を見ている。
まあそんなものか、こんな何処の馬の骨かも分からないような小僧(女だけどね)の言葉を信じる方がおかしい話。