一途な執事と甘いティータイム
「お疲れ様ー」
「お疲れ、美菜子」
「お客さんすごかったね!」
「うん、こんなに来てくれるとは思ってなかったよ…」
大変だったけど、楽しかった。
教室とは別の更衣室でエプロンを外して部屋を出る。
「どこからまわろっか?」
「うーん、どうしよう」
各クラスひとつずつ出店しているから、かなりの数のお店がある。
気になるところは多いけど、全部をまわるのは時間的に難しそう。
「じゃあさ、自分たちのクラスの行ってみない?試作品は食べたけどお客さんとして行ってみたい!」
美菜子の提案に賛成した私は来た道を戻り、自分たちの教室へと向かった。
「……げっ」
「すっごい人だね……」
私たちの教室の前にはすごい人の列ができていた。