一途な執事と甘いティータイム



「明日、教室で待ってるからね」



「ちょっと、私は行かな……」




そう言って大河は電話を切った。



絶対最後のは大河に聞こえていない。



いやだって言ってたから私が行くとは思ってないと思うけど……多分。




「大夢と明日の花火見るんですか?」



「……っ、有嶋!?いつの間に部屋の中に……」



「ついさっきです。電話に夢中のようだったのでここでお待ちしておりました」




いやいや、部屋の外で待っててよね。



いきなり人が部屋にいたらびっくりする。

……というよりホラーだ。




「どうするんですか?花火」



「有嶋に関係ないでしょ」




なんでそんなに気にするのか。



私が誰と花火を見ようと有嶋には関係ないこと。




「関係ありますよ」



「へっ?」



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