一途な執事と甘いティータイム



「あぁ、ありがとう…」



「このドレス、俺が初めてデザインした自信作なんだけど気に入ってくれた?」



……げっ。



思わずそんな言葉が口から出そうになった。



このドレス、大河がデザインしたの?



まさか、こんな可愛いデザインのドレスを考えたのが大河だなんて思ってもいなかった。



大河グループ専属のデザイナーさんか、大河のお母さんかだと思ってた。



「ねぇ、感想聞いてるんだけど、どう?」



んー、うざい。



なんか言い方が腹立つんだよね。



いちいち気に障るというかなんというか……。



「うんうん、すごく可愛いと思うよ、うん」



「本当にそう思ってる?ぜんっぜん気持ちこもってないんだけど」



「全く込めてないもん」



確かにこのドレスは可愛い。



初めて目にした時にそう思った。



でも、大河の前でそれは認めたくはなかった。



もし認めたらこの人は調子に乗る。




もう社長令嬢と御曹司という立場でかなりの付き合いがある。



だいたい大河の性格は知っているし、それが年々悪化しているのも承知済み。



なるべくなら関わりたくない相手。


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