月夜に笑った悪魔
……ムカついた。
芽依とくっつく暁を見て、不安になった。
でもおかげで……って言うのも変だけど、そんなことをされたから、私は自分の気持ちに気づいたわけだけどさ。
「もうやめて。もう……ちゃんと好きだから不安にさせないで、バカ」
小さく呟くように声を出して、手を強く握り返す。
目の前の彼は瞬きを数回。
それから。
「……ほんと?ほんとに俺のこと好き?」
確認するように私を見つめてくる。
そんなに確認するほど信じられないのだろうか。
「……ほんとに好きだ、バカ」
また声を出せば、ドキドキと心臓が暴れる。
本当にさっきまでは雷が怖かったのに、今も外で雷が鳴っていても不思議とそこまで気にならなかった。
視界に映るのは、暁だけ。
近づいてくる彼の顔。
目を瞑れば……触れ合った唇。
柔らかい感触、甘い熱がしっかりと伝わってくる。
気持ちを伝えて、はじめてのキス。
幸せな気持ちが溢れていく。