月夜に笑った悪魔
暁は私から離れると、瞬時に指をさす黒服を着た男性のもとまで行き。
その男性の胸ぐらと腕をつかむと……背負い投げ。
それは、本当に一瞬の出来事。
「こっち」
暁はまた私の手を握ると走り出す、が。
前方から現れた、黒服姿の男性5人。
うしろに行こうとすれば、さらに5人。
……挟み撃ち。
狭い路地裏には、逃げ場はない。
「一条組の若頭が護衛もつけずにこんなところにいるなんてなぁ……」
一歩一歩こちらに迫り来る、一人の男性。
にやけていて、なんだか勝ったような顔。
それを見た暁は、舌打ち。
彼の纏うオーラが一気に変わる。