月夜に笑った悪魔


暁は手に持っている拳銃を握り、反対の手は握って閉じてを繰り返す。
さっきよりは体は動くみたいだけど、まだ完全回復はしていない。



……というか、だめだ。
戦ったら、永遠と争いはとまらなくなる。






「稲森を拘束し、車内を見てこい」



聞こえてくる命令。
それに返事をする複数人。


巧くんは私と暁のほうへと来ると、私たちの手をとって強く握った。


不安そうな表情。
震える手。


それでも、「……ぼくがまもる」と小さく聞こえてくる。


私も、その小さな手を強く握り返した。

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