愛は惜しみなく与う②
どうしよう
今俺が行って大丈夫か?新がなんとかしてくれるか?
いや、新の顔は組の中でもそこまで知られていない。巻き込まれそうだ
「おい」
「んだよ!」
「行ってこい」
え?
咄嗟に返事をしたら、そこにはフラフラと歩く親父が居た
「組長!ベッドへお戻りください。今日は体調がいつもよりもすぐれていせん。」
ゴトウがすぐに動き親父を支える
行ってこいって?
「クソガキが混じって巻き込まれても、もこっちは構わないが、お前がビービー言いそうだからな。気になるなら行け」
ゴトウがいるから大丈夫
そう親父は言った
俺は後悔しない方を選ぶ
「ゴトウ、親父を頼んだ」
「……お任せください」
離れを走る
あのカメラは門を潜ったところの映像だった。ってことはまだ、母屋の方に行ってないはず。
離れの庭を走り抜ける
こんなことなら、あいつらに話せばよかった。いや、違うな。話しても話さなくても、きっと乗り込んできた
杏が言ったんだろうな
嬉しいけど複雑。怪我も治ったばかりのはずだ。