エリート御曹司と愛され束縛同居
考えにふけっていると、マンション入口のオートロック解除の呼出音が響いた。
こんな早朝に誰だろうとモニター画面を覗くとそこには兄が映っていた。
なんでいるの?
理解できずに、焦ってその場をウロウロしてしまう。
遥さんが出社していてよかった。
慌てて目につく彼の荷物を隠すと焦れたようにもう一度呼出音が鳴り響き、急いで応答し解除する。
実家でなにかあったのだろうかと不吉な予感がした。
エレベーター前のオートロックも解除し、玄関先で兄を待ち構える。エレベーターの扉が開き、久しぶりにスーツ姿の兄を目にした。
「お、おはよう、こんな突然やってくるなんて一体どうしたの?」
「おはよう、澪。突然じゃないだろ。まったくお前は独り暮らしを始めてから一度も帰ってきていないだろ。何度言ってもちっとも寄り付かないって母さんが嘆いてたぞ。父さんも心配していて様子を見に行くとか言い出すからとりあえず俺が来たんだよ」
「だからっていきなり、こんな早朝に来なくたって……」
「俺だって仕事があるし、お前もそうだろ。帰りだと残業があったりなかなか時間がつくれないし、それにお前、事前に言ったら理由を並べて避けかねないだろうが」
さすがは兄、私の性格をしっかり把握している。
兄の勤務先は恵比寿にあり、ここからとても近い。私より頭ひとつ分は背が高い兄に見下ろされるとそれだけで居たたまれない。
こんな早朝に誰だろうとモニター画面を覗くとそこには兄が映っていた。
なんでいるの?
理解できずに、焦ってその場をウロウロしてしまう。
遥さんが出社していてよかった。
慌てて目につく彼の荷物を隠すと焦れたようにもう一度呼出音が鳴り響き、急いで応答し解除する。
実家でなにかあったのだろうかと不吉な予感がした。
エレベーター前のオートロックも解除し、玄関先で兄を待ち構える。エレベーターの扉が開き、久しぶりにスーツ姿の兄を目にした。
「お、おはよう、こんな突然やってくるなんて一体どうしたの?」
「おはよう、澪。突然じゃないだろ。まったくお前は独り暮らしを始めてから一度も帰ってきていないだろ。何度言ってもちっとも寄り付かないって母さんが嘆いてたぞ。父さんも心配していて様子を見に行くとか言い出すからとりあえず俺が来たんだよ」
「だからっていきなり、こんな早朝に来なくたって……」
「俺だって仕事があるし、お前もそうだろ。帰りだと残業があったりなかなか時間がつくれないし、それにお前、事前に言ったら理由を並べて避けかねないだろうが」
さすがは兄、私の性格をしっかり把握している。
兄の勤務先は恵比寿にあり、ここからとても近い。私より頭ひとつ分は背が高い兄に見下ろされるとそれだけで居たたまれない。