初夜から始まる夫婦事情~一途な次期社長の溺愛は鎮まらない~
「気分が悪いのか?」

「いえ、大丈夫です」

慌てて否定する。余計な心配をかけてはいけない。

すると再び会話が途切れた。

お互いが馴染んでいない上に柊哉さんが無口なことも手伝って、私達の間は言葉が少ない。

こちらから話題を振った方がいいのだろうけど、それ程機転の利く性格ではないし、流暢に言葉が出て来ない。

彼が興味を持つような話題。出来れば仕事関係以外で話の広がりそうなもの……どうしよう、全く思いつかない!

結局無言のままでいると、柊哉さんの方が口を開いた。


「結婚したことを後悔しているのか?」

「え?」

思いがけない言葉に驚き私は彼を凝視する。

「昨日からずっと無理をしているように見える。本当は俺が相手では嫌だったか?」

柊哉さんの表情が悲しみに沈んだように見えた。私は声を高くして否定する。

「まさか! 柊哉さんに不満なんてありません。むしろ私の方が力不足です」

誰が見たってそうでしょう。

柊哉さんと結婚したい女性は沢山いる。でも私と結婚したい男性がいるとは思えない。

現に今まで恋人が出来た試しがないのだし。



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