【放浪恋愛】まりなの日記

【トラブってしまった話】

10月23日・晴れ

この最近であるけど、友人のおじ夫婦の家ではおめでたラッシュが続いていました。

まさみさんは、看護専門学校で知りおうたカレからのプロポーズの返事を受けて婚約をしました。

この他にも、友人のダンナのいとこたちのご婚約祝いや入籍祝いなどのおめでたい報告が次々と入り続けていました。

友人のダンナも、年収が2倍アップしたけん、おめでたいことばかりが続いていた…

そんな中で、アタシはかやの外になったと思い込んでいたけん、気持ちがすさんでいました。

アタシが家に帰ってくるのは、着替えを取りに帰るときだけ…

この時、アタシは友人のダンナのおじ夫婦の家族たちのことがウザいと思うようになっていたので、距離を置いていた…

友人は、着替えを取りに帰ってきたアタシに優しく『朝ごはんを食べようね。』と言ってけど、アタシは『いらんわ!!』と言うて突き放してばかりいたけん、この家には居場所がないと思うようになっていた…

今のゲシュク先に帰らなくなってしまったアタシは、どのようにしていたのかと言うと、スナックからなじみの客の暮らしているマンションへ行って『夜明けのコーヒー』をのんでいた…

『夜明けのコーヒー』のあと、着替えを取りに一度家に帰って来る…

着替えを取り出した後、再び家から出て、辰の口公園(商店街の近くにある公園)へ行って、公園のベンチで過ごしていた…

アタシは、こななドイナカの街に来たことが原因で何もかもが変わってしもた…

派手すぎる服装とより濃いめの色のメイクを好むようになった…

とがったマスカラとジャラジャラとしたアクセサリーをつけて、だらしないサンダルをはいて、深めの色のマニキュアやペディキュアでネイル(爪)を染める…

なじみの客から高価なブランド品のプレゼントを受け取ったあと、質屋でゼニに換えていた…

しかし、それでアタシのさびしい心が満たされたと言うわけではありませんでした。

アタシは、この最近同じ松本町1丁目カイワイにあるホストクラブに出入りするようになっていました。

アタシは、在籍している年下のホストと店で遊んだあと、ホストが暮らしているマンションに行って身体を求めていた…

いつも指名していたポストにあきたら、ちがうポストに乗りかえる…

アタシは、ゼニ回りのええ男をとっつかえひっつかえすることを繰り返していました。

アタシは、体だけの関係しかしらへんけん、男がほしくなったらところかまわずにあさりまくることを繰り返していた…

そしてこの日の夜、アタシの日頃の行いが悪いことが原因で恐ろしい事件に巻き込まれてしまいました。

この日の夜のことでありました。

アタシは、いつものようになじみの客からのお持ち帰りを受けたので、お客様と腕を組んで松本町から共栄町の通りを歩いていました。

ちょうどその時に、アタシのことが好きだと言うてはった24歳のホストが突然アタシの前に現れました。

アタシはカレに『もうあんたとのカンケーは終わったのよ!!』と突き放した声で言うた後、客が暮らしている光生病院の近くにあるマンションへ腕を組んで歩いて行きました。

そして、客が暮らしているマンションに着いた時に恐ろしい事件が発生しました。

この時、アタシと客の周りに7~8人の派手なシャツを着た男たちに取り囲まれてしまいました。

客の男は、リーダーの男にグーで思い切りどつかれたあと、袋叩きに遭ってしまいました。

その間に、アタシは7人の男たちにはがいじめにされて、マゼンタのイプサム(ミニバン)に無理やり乗せられたあと、どこかへ連れて行かれました。

アタシは、男たちに無理やりミニバンに乗せられて連れ回された後、近見山の雑木林に来ていました。

アタシがいた場所は、展望台から500メートル離れた雑木林だった…

(ドサッ!!)

リーダーの男は、アタシを思い切りつきとばしたので、アタシは想いきり怒った…

「何するのよあんたたちは!!アタシをこななところへ連れて来てどないしたいねん!?アタシをグチョグチョにしたらただでは済まへんけん!!」

リーダーの男は、アタシにこう言い返してきた…

「ふざけんじゃねえよ!!まりなはいつから他の男と夜明けのコーヒーをのむようになったんぞ!!ショウタをもてあそぶだけもてあそんでおいて、ふざけたことを言うなや!!」

このあと、3~4人の男がアタシの身体を思い切り押さえつけた後、刃渡りのするどいナイフでアタシをおどしていた…

「何をするのよ!?やめて!!」
「何がやめてだ!!ショウタをさんざんもてあそんで捨てたのだから、制裁を受けてもらうからな!!」
「制裁って…何するんのよ!?」

この時アタシは、男たちにガムテープで目と口をふさがれてしまった…

(ビーッ、ビーッ…ペタッ…)

「んぐぐぐぐぐ…んぐぐぐぐぐ…」

アタシは、そこから先のことはよくおぼえてへんかったけど、布が思い切り破れる音と男たちの薄気味悪い声が聴こえていた…

(ビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリ…)

「ウヘヘヘヘ…」

それから数時間後のことであった…

アタシが起き上がって周囲を見渡した時、雑木林にいるのはアタシひとりであったことに気がついた…

ガムテープをはがして周囲を見渡した時、アタシは男たちからえげつないカッコウにされていたことに気がついたので、強烈な悲鳴をあげていた…

「いっ…イヤァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!」

どうして…

どうしてなの?

アタシが何をしたと言うのよ?

恥ずかしくて…

山を降りることができないわ…

きついはずかしめを受けてしまったアタシは、声をあげて泣くより他はなかった…

悔しい…

何でアタシばかりが、こんなひどい目に遭うのよ…

アタシ…

どうすればいいのよ…
< 124 / 221 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop