【放浪恋愛】まりなの日記

【再婚がしたいよぉ…】

10月9日・晴れ

ここで、アタシがお世話になっている松本町の友人のダンナのおじ夫婦の家の家族のことをお話します。

アタシがゲシュクしている友人のダンナのおじ夫婦の家のご家族は、ダンナのおじ夫婦とダンナのいとこで、別宮町にある看護専門学校に通うまさみさん(21歳)と友人夫婦とアタシの6人であります。

友人のダンナのいとこは、他にも男の子が4人いますが、4人とも県外や海外に生活の拠点を構えていて、お仕事の都合上家には帰ることはありませんでした。

友人のダンナのいとこの一番上のお兄さんはアタシと同学年やけど、アメリカのクラーク大学を首席で卒業して、超特大規模の海外事業の会社のアメリカ本社に勤務で、営業統括本部の本部長の肩書きを持っています。

2番目のお子さまが大手証券会社のアメリカ法人勤務…

3番目のお子さまが厚生労働省の職員…

4番目のお子さまが陸上自衛隊の一等陸曹やった…

まさみさんは、看護専門学校で正看護師をめざして勉強中です。

友人のダンナは、地銀の地域経済振興部の部次長で年収も超高額やったけん、友人は専業主婦で通している…

アタシは、資格も特技もない…

事業所に勤めても、職場の規約に楯突いて、上の人に口答えばかりをしたあげくに職場放棄して、アバよ…

…で、再びオミズに出戻り…

やさぐれ女として生きるより他はない…

せやけど、やっぱ友人のダンナのいとこさんたちがうらやましいと思ってはる…

アタシは、松本町1丁目にあるスナックで夜7時から翌朝5時まで夜通し働いて、仕事が終われば新町商店街にある早朝喫茶で時間を過ごしてから友人のダンナのおじ夫婦の家に帰ると言う暮らしを送っています。

アタシが家に帰宅をした時は、いつも朝食時であった…

家のキッチンでは、いつも友人夫婦が朝ごはんを作っていた…

食卓には、白ごはんとむぎみそのみそしると厚焼きたまごとアジのひらきときんぴらごぼうが置かれていて、食卓にはおじ夫婦とまさみさんが座っていました。

食卓では、友人のダンナがみそしるをついで、友人がごはんを盛りつけて、家族に食事を差し出していた…

みんなでごはんを食べましょうと言うときにアタシが帰って来る…

友人はアタシに優しく『一緒に朝ごはんを食べましょう。』と言うだけど、アタシは友人の言葉をさえぎってはぶてた(ひねた)顔でこう言うたった…

「いらんわ!!」
「いらんわって…どないして?朝ごはんを食べへんと…」
「アタシの食べる分がないけん、いらんと言うてはるのよ!!」

アタシは、友人に『自分の食べる分がないからいらんわ!!』と言うた後、家を飛び出してしもた…

家を飛び出したアタシは、旭町の通りにあるサークルK(コンビニ)に行ってた…

225円の沢の鶴の1・5合のワンカップ酒と亀田の柿の種のあられだけのお菓子と激辛のガーリックのフライドチキンをこうて、駐車場の隅っこにあるベンチに座って、お酒をのみながらメンソールをくゆらせていた…

そんなときアタシは『友人のダンナのいとこたちは高額の収入で肩書きがあって毎日が充実してはる…友人夫婦もラブラブだと言うのに、アタシはやさぐれ女だからなにをやってもアカンのよ…』と思ってはぶてていました。

アタシ…

きたところを間違えてしもたかもしれへん…

なんで、こななドイナカの街にやってきたんやろか…

今治に来るんじゃなかったわ…

アタシは、そんなことを思いながらくすんくすんと泣きじゃくっていた…

この時アタシは、今のゲシュクから出て部屋借りようか…それとも、ゼニ回りのええ男を逆ナンして、逆ナンした男をダンナにするか…それか、こななドイナカをすてて泉州岸和田にいる姐さん(スナックのママ)のところへ行こうかと考えていました。

どのみちにしても、これ以上今のゲシュク先の家に長居をすることはでけん…

アタシの気持ちは、ひどくあせっていました。
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