【放浪恋愛】まりなの日記

【留置場にて…】

7月1日・雨

留置場にコウリュウされたアタシは、一睡もできぬまま一夜を明かしました。

出された食事も、ひとくちも食べずに残していました。

アタシは、留置場の片隅で高校時代の友人からのすすめられた小説本を読んで過ごしていました。

モーパッサン・永井荷風・谷崎潤一郎・菊池寛・司馬遼太郎・宮尾登美子に西村京太郎や山村美紗など…有名作家の小説本をひとりで読みながら、アタシは何を思っていたのだろうか…

窓の外は、雨が降っていた…

おとといもきのうも…

今日も明日も…

ううん…

アタシの心の空模様は…

ずっと雨模様がつづく…

雨がやんでも…

アタシの心は曇り空のまま…

そう思えばおもうほど、アタシは悲しくなっていました。
< 57 / 221 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop