【放浪恋愛】まりなの日記

【悠宇太～アタシのたったひとりの息子よ…】

悠宇太…

この子は、アタシが和歌山の住友金属の工場で働いていた時に知り合ったカレとの間にできたアタシのたったひとりの息子です。

あの事件のあと、アタシは和歌山を飛び出して、泉州岸和田で暮らしている知人の家に転がり込みました。

悠宇太は、その時にアタシの胎内に宿った息子です。

アタシは、岸和田の病院でひとりぼっちで悠宇太を出産した…

せやけど、育児がでけんけん、大阪門真市野里町にある児童養護施設に預けた…

それから10年の間、アタシは悠宇太とは一度もおうてへんかった…

アタシは、空いている時間を利用して京阪電車に乗って、門真市へ行った…

野里町にある児童養護施設に到着したアタシは、遠くから悠宇太の姿を見つめていた…

施設の職員さんはアタシに悠宇太は今、門真市内にある小学校に通っていて、日々元気に過ごしていますと言いました。

アタシは、元気に施設のグラウンドでみんなとドッジボールを楽しんでいる悠宇太を見て、安心をしました。

施設を出たアタシは、帰りの京阪電車の中で、あの子のことを思ってくすんくすんと泣きじゃくっていました。

悠宇太…

ごめんね…

ヤサグレ女になってしまったママを許してね…
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