きみはハリネズミ
「なこちゃんって正直何考えてんのかよくわかんないよね」
教室から漏れ出た言葉にその足が止まった。
背中を冷たい汗が流れる。
喉の奥がひゅっとなって、体が強張ったように竦んだ。
聞きたくない。
その先に続く言葉は、きっと私の心を深く抉ってしまう。
かたかたと微かに震える手が妙に冷たくて、私は思わず右手で左手首を抑えた。
「うちらと仲良くしたくないのかな?」
「誘いも断っちゃうしね」
「みんな文化祭ラストだからガチでやろうとしてんのにさ」
「文化祭を通して普段話さない人と仲良くなれました!なんてよく聞くけど、あたしなこちゃんと仲良くなれる自信無いわ」