クールな婚約者との恋愛攻防戦
湧き上がった、ふとした疑問。
「ほっぺにキスしなくても、今の説明だけで納得出来たよ? なのに、キスしたのは何で?」
「……」
「ねえ、何で?」
「うるさい、黙れ」
「酷い」
純粋な疑問を投げ掛けただけだったのに怒られた。
だけど、そっぽを向いてしまった樹君の横顔は明らかにやっぱり照れていて、何だか可愛かった。
いつの間にか日がすっかりと傾き、街並みのライトアップが増えている。
……唇で触れられた頬が、今更ながら熱く感じてきて、感触を思い出すように指先でそっと触れた。
キスをするのが怖かったはずなのに、頬にされたキスに、とても温かい気持ちにさせられる。
胸が高鳴る。
この気持ちは何だろう。
もしかして私ーー
樹君のこと、本当に好きになるかもしれない。
「ほっぺにキスしなくても、今の説明だけで納得出来たよ? なのに、キスしたのは何で?」
「……」
「ねえ、何で?」
「うるさい、黙れ」
「酷い」
純粋な疑問を投げ掛けただけだったのに怒られた。
だけど、そっぽを向いてしまった樹君の横顔は明らかにやっぱり照れていて、何だか可愛かった。
いつの間にか日がすっかりと傾き、街並みのライトアップが増えている。
……唇で触れられた頬が、今更ながら熱く感じてきて、感触を思い出すように指先でそっと触れた。
キスをするのが怖かったはずなのに、頬にされたキスに、とても温かい気持ちにさせられる。
胸が高鳴る。
この気持ちは何だろう。
もしかして私ーー
樹君のこと、本当に好きになるかもしれない。