策士な課長と秘めてる彼女
両親と祖父母としばし離れた日葵は、傍らで寝そべっていた柊を呼んだ。

柊のリードを持ち、歩き出した日葵は、バラのアーチをくぐって祭壇の前に立つ陽生の元へと進む。

首輪の代わりに蝶ネクタイを着けた柊は、日葵のブライズメイドだ。

日葵が柊のリードを勇気に手渡すと、勇気が柊と共に家族席に移動する。

陽生が差し出した手に、日葵が左手をのせる。

「日葵、綺麗だ」

「陽生も素敵だよ」

見つめ合う二人に、来客席から冷やかしの声が飛ぶ。

陽生と日葵は祭壇の上に置かれた指輪を手に取ると、お互いの左手の薬指に結婚指輪をつけた。

「真島陽生と真島日葵は、ご参列頂いた皆様の前で、夫婦として誰よりも幸せになることを誓います。そして日葵のお腹に芽生えた命を大切に育み慈しむことを誓います」

大きな拍手を待たずに、陽生は日葵を抱え挙げ、その唇にキスをした。

「日葵、幸せになろう」

たった7ヶ月の間に色々なことがあった。

日葵の秘密によって火がついた陽生の策略。

これからも日葵はこの策士な夫に振り回されるだろう。

だが、それも悪くない。

隠し事をしてもあっという間に陽生には暴かれるだろう。

ならば素直なままで、ありのままの日葵でいればいい。

「もう十分幸せだよ。ね、ダーリン」

上目遣いの必殺技をかまして、真っ赤になる夫に日葵はキスを返すのだった。



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