クールなオオカミの過剰な溺愛



降参の意を込めて、私は水瀬くんにされたことを話すことにした。

もちろん誰にも聞こえないように小さな声で。


すでに教室は騒がしく、別に聞かれることはないだろうけれど念には念を入れておくべきである。



「……っ、それ本当!?」
「う、うん…」


すべて話し終えると、予想とは違って凛花の目は大きく見開かれて驚いていた。



「えーっと、それはどういう反応…?」


そう聞かずにはいられない。

驚いた表情をしたかと思うと、今度は考え込むような動作に入ったからだ。


「いや、私は水瀬が千紗を気に入っているとばかり思ってたから…“嫌い”だなんて驚いちゃって」

「……え」

「だって1年の時から水瀬、やけに千紗のこと意識してたし」

「そうなの?」
「やっぱり気づいてなかったよね」


そんなの当たり前だ。
1年の時から意識されるようなことをした覚えはない。

意識というか、“嫌われるようなこと”と言ったほうが正しいのかもしれない。

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