クールなオオカミの過剰な溺愛



「なあ千紗」
「……何?」

「俺ずっと思ってたんだけどさ」
「うん…」


いったい何を言われるのかわからなくて、少し構えていると───



「高校卒業したら千紗も家でねぇか?」
「……えっ」

「今金貯めてんのもその理由。
千紗と一緒に住みたいなって」

「ちょ、ま……話が飛び過ぎじゃない?」


さすがの私も開いた口がふさがらない。
この人はどれだけぶっ飛んだ考えを持っているのだ。


「いや、ずっと考えてた。
千紗と暮らせたら幸せだなって」

「だ、だから今バイト頑張ってるとか言わないよね…?」

「それしかないんだけど、今バイトしてる意味」


煌哉って人は、真面目なのかバカなのかわからない。
それほど私と付き合える自信があったというのか。

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