クールなオオカミの過剰な溺愛



「まあ千紗のことだからそう言うと思った」
「わかってるなら最初からアイス買うって言ってよ」

「千紗の反応を見たかっただけ。
アイスへの執着心がすげぇ千紗をな」


なんて、意地悪を言う煌哉。
けれどアイスを買ってくれるのだから我慢する。


「じゃあ私は桃ね!
煌哉はチョコレートで!」

「はいはい。
貸せ、買ってやるから」

「えっ、それは悪いよ…」


煌哉はバイトをしているため、お金に余裕があるようで。

いつも彼とコンビニに行けば奢ってくれるのだけれど、さすがに毎回は悪いと思う。


思うのに───


「悪いとか言って俺に渡してんじゃん」
「て、手が勝手に…」

「まあ俺には気遣わなくていいけどな」


バイトをしていない私はお小遣い制である。
そのため無駄遣いは良くない。

だからって煌哉に買わせるのもダメだというのに、気づけば彼にアイスふたつを手渡していた。

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