クールなオオカミの過剰な溺愛
顔の整ったイケメンが視界いっぱいに映るため、さすがの私も直視できない。
「もーっ!イケメンなんて大嫌いだ!
恨んでやる、逆整形しちゃえ!」
「……本当にしたら?」
「それでも煌哉は煌哉だから敵うわけないよ!」
なんて、すでに負けを認めてしまう私も私。
だって煌哉に敵うわけがないことぐらい知っている。
「性格自体変わればいいんだ」
「それは俺じゃなくなるだろ」
「もっとこう、私をお嬢様のように扱ってくれる人は現れないの!?」
「……漫画の見過ぎだ」
だって1年くらい前にやってた響ちゃんが執事役の映画、ヒロインがめちゃくちゃ尽くされてて羨ましかったのだ。
「あーあ、私も誰かに尽くされたいなぁ」
「千紗の理想は高すぎなんだよ」
「理想は高くてなんぼでしょ!」
夢くらい持たせてくれたっていいじゃないか。
平凡な女なのだから。