大人の女に手を出さないで下さい
「君は、本気で梨香子の事が好きなのか?」

「好きです」

「そうか、それで?梨香子と付き合うのか?」

「まだ…梨香子さんからいい返事はもらえていないが…」

「ふうん…で、もし付き合うとしてその先は?」

「その先?」

「君もいい年だろう?結婚を考えていないのか?それとも結婚しない主義か?」

「結婚?もちろん考えてる。梨香子さんと結婚できたらと思ってるよ」

怪訝な顔をする蒼士を小ばかにしたように速水は鼻で笑った。

「安易な返事だな。梨香子が懸念してるのはそこなんじゃないのか?」

「どういうことだ?」

「君はいくつだ?」

「32だが?」

「梨香子とは12も違うのか。梨香子はもう45だ。そのことはどう思っている?」

「年齢も歳の差も気にする必要はないと思っている。梨香子さんにもそう言っている。何も心配することなんてないのに…」

「本当にそう思うか?考えが浅すぎないか?」

「そんなつもりは…」

「そうだろうか?」

言葉を遮り速水はしっかりと目を合わせ蒼士の顔色を窺った。

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