大人の女に手を出さないで下さい
心配そうに見つめる英梨紗と琢真を見ながら考える。
もし妊娠してたとしたら相手の親御さんとも話し合いしなければと思ったが、今回は勘違いで終わったし、琢真と英梨紗は結婚を考えるほど真剣に付き合ってるようだから、話を大事にしなくてもいいかなと思う。
ただ、釘は刺しとかなくてはいけない。

「お付き合いしてるのは言っておいた方がいいけど今回は話さなくてもいいと思う。ただ、また同じような騒動が起きたら次は親同士で話し合いになるわよ?そうならないように二人とも肝に命じてね?」

「はい!」

二人の返事にこれでひとまず話は一段落ついただろう。
母として二人に話をした梨香子を労うように蒼士はずっと繋いでいた手の指を絡め握り直した。

「何かあれば琢真の家には俺が話をつけるから。安心して」

「ありがとう蒼士くん」

「いや、俺今日は何にも役に立ってないから」

「そんなことないわ、隣にいてくれただけで心強かったわ」

そう言って笑顔を向けた梨香子は握られた手を握り返した。
そんな二人を見て英梨紗と琢真も同じように手を繋ぎニコニコと微笑んだ。
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