大人の女に手を出さないで下さい
蒼士は絶倫なんだと思い知ったところで……。

悲鳴を上げる身体を叱咤しシャワーを浴び朝の支度を終えてソファーで一息ついた頃、スッキリとした顔で身支度を整えた蒼士が隣に座って来て梨香子はつい睨んでしまった。
それに気付いた蒼士はまた梨香子を怒らせてしまったと苦笑い。
でも煽る梨香子のせいだと開き直ってるから気にしない。

「あ、梨香子さん。俺はそのままで全然いいと思うけど、梨香子さんが気にするなら…」

「何?」

「俺と一緒にジム通ってみる?」

「え?」

「ほら、体型、気にしてるみたいだから。それに一緒にジム通っったら同じ時間をもっと共有できると思ってさ」

さり気なく肩を抱き寄せてくる蒼士の手をちらりと見ながら梨香子は思い出した。

「そういえば、トミちゃんにも誘われたんだけど…」

「え?」

「トミちゃんと行ったら絶対キツそうだし筋肉ムキムキになりそうだから断ったのよね」

「うん、それは流石に俺もヤダな」

顔を引つらせる蒼士を見てつい笑う。
そして梨香子は考えた。
蒼士は均整の取れた美しい身体をしていた。
後ろも前もこれでもかというくらい見てしまってもう目に焼き付いてつい思い出して顔が熱くなる。
でも、蒼士となら理想の体型になれるかも。
そのままでいいよと言ってくれるのも嬉しいけど、コンプレックス克服に一緒に付き合ってくれる方がもっと嬉しいと思う。

「通ってみようかな、蒼士くんと」

そう言うと蒼士は嬉しそうに無邪気に笑った。


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