人生の続きを聖女として始めます
エスコルピオの後について歩くこと約5分。
中央の王宮を抜け、私達は北館へ抜ける長い外廊下を歩いている。
辺りは段々と閑散とし、進むごとに陽射しが当たらなくなってきた。
もともと中央の館が大きくて日当たりが悪い上に、王宮で一番高い鐘楼が更に日光を遮っている。

「エスコルピオ、ここって、王宮の端の方になるのよね?」

「そうです。北館の裏手にはすぐ北門があり、そこからは、食料や酒、王宮御用達の業者などが出入りします。つまり、裏門です」

「ふぅん……裏門の外には何があるの?」

「外ですか?……少し先に今はもう使っていない王族の別邸と、朽ちた神殿が一つ。それと墓地です」

「墓地!?」

「ええ。主に王族。あとは、それに所縁の貴族など……」

華やかな王宮の真裏に、寂しく広がる墓地を想像して、何故か心が痛くなった。
ルリオンとレグルス、どちらが獅子王であるにしても、どちらかはその墓地に眠っているということだ。
高い城壁の向こうに思いを馳せながら、私はエスコルピオの後をゆっくりと付いていった。
< 137 / 238 >

この作品をシェア

pagetop