嫁入り契約~御曹司は新妻を独占したい~
「……なるほどね」
私のキッチン愛を聞いた薫社長は、腕を組み、にっと唇を斜めにした。
「じゃあ、作ってもらおうかな。君の部屋の片付けが終わったら、一緒に買い物に出よう。なにか手伝うことは?」
「い、いえ、大丈夫です!」
私は両手をパタパタと振る。
「そう? じゃあちょっと部屋で仕事させてもらうから。終わったら声かけて」
「はい……」
薫社長は自分の部屋に入っていった。
……本来なら今日も仕事の予定だったって長瀬さんが言ってたっけ。休日も忙しいんだな。
私も間借りする部屋に戻り、少ない荷物を解いてクローゼットに仕舞ったり、充分綺麗だけど部屋の掃除もした。
「風太、どうしてるかな……」
不意に気になって、手が止まる。
しょんぼりと肩を小さくする姿を思い出すと悲しくなるので、私は意識的に体を動かした。
片付けが終わり、薫社長の部屋を恐る恐るノックする。
「__はい」
中から声が聞こえ、私は逡巡してからドアを開けた。
「社長、片付けが終わりました」
「ああ、今行く」
パソコンに向かっていた薫社長が、ちらりと私を一瞥した。
ドアの向こうに見えた部屋は、ベッドとデスクだけのとてもシンプルな空間だった。
……寝るためだけに帰ってるって本当なんだ。どれだけ忙しい日々を過ごしてるんだろう?
「失礼します」
一礼し、私はパタリとドアを閉めた。
一緒にマンションを出て、ふたり並んで歩いて着いた先は商店街だった。
きっと薫社長行きつけの高級食材店とかで買い物するんだろうな、なんて身構えていたから、ちょっと肩透かしを食らった気分。
でも、魚屋さん、お肉屋さん、八百屋さん。一軒一軒、食材を見て歩くのはとても楽しい。ワクワクする。
私のキッチン愛を聞いた薫社長は、腕を組み、にっと唇を斜めにした。
「じゃあ、作ってもらおうかな。君の部屋の片付けが終わったら、一緒に買い物に出よう。なにか手伝うことは?」
「い、いえ、大丈夫です!」
私は両手をパタパタと振る。
「そう? じゃあちょっと部屋で仕事させてもらうから。終わったら声かけて」
「はい……」
薫社長は自分の部屋に入っていった。
……本来なら今日も仕事の予定だったって長瀬さんが言ってたっけ。休日も忙しいんだな。
私も間借りする部屋に戻り、少ない荷物を解いてクローゼットに仕舞ったり、充分綺麗だけど部屋の掃除もした。
「風太、どうしてるかな……」
不意に気になって、手が止まる。
しょんぼりと肩を小さくする姿を思い出すと悲しくなるので、私は意識的に体を動かした。
片付けが終わり、薫社長の部屋を恐る恐るノックする。
「__はい」
中から声が聞こえ、私は逡巡してからドアを開けた。
「社長、片付けが終わりました」
「ああ、今行く」
パソコンに向かっていた薫社長が、ちらりと私を一瞥した。
ドアの向こうに見えた部屋は、ベッドとデスクだけのとてもシンプルな空間だった。
……寝るためだけに帰ってるって本当なんだ。どれだけ忙しい日々を過ごしてるんだろう?
「失礼します」
一礼し、私はパタリとドアを閉めた。
一緒にマンションを出て、ふたり並んで歩いて着いた先は商店街だった。
きっと薫社長行きつけの高級食材店とかで買い物するんだろうな、なんて身構えていたから、ちょっと肩透かしを食らった気分。
でも、魚屋さん、お肉屋さん、八百屋さん。一軒一軒、食材を見て歩くのはとても楽しい。ワクワクする。