私が王子の彼女役? (365枚のラブレター もう1つの恋)
☆舞side☆
学校が終わると
エイトに会いに行く日々が始まった
「お待たせ」
「ん?
え?
ええええええ!!!!」
瞬間移動で
急に私の目の前に現れたエイト
か……
髪の毛が……
短くなってる!!!
「エイト
髪切っちゃったの?」
「変か?」
「変じゃ……ないけど……」
昨日まではゆるくウエーブのかかった紫の髪が
肩まであった
それなのに今は
耳は隠れているけど
首を隠していた髪が
バッサリなくなっている
か……かっこいい……
「お前さ
長い髪よりこっちの方が好きだろ?」
え?
なんで?なんで?
確かに今のエイトの方がカッコイイと思うけど……
でも
髪が短い方が好きだって、私言ってないよね……
は!
昨日没収された缶バッチの男の子と
同じ髪型だ!!
私が好きだって言ったアニメキャラと
同じ髪型にしてくれたのは嬉しくて
だんだん顔に熱を帯びてきた
でも、私はただの彼女役だよ
どうして、私の好みの髪型なんかにしたの?
「どうなんだよ。俺の髪型」
「私は……こっちの方が好きだな……」
控えめに答えると
エイトの瞳がキラキラと輝いた
「だと思った」
いつもはツンツン上から目線なのに
たまに優しく微笑んでくれる
この笑顔は魔法みたい
そんな笑顔を向けられたら
エイトのことが
どんどん好きになってしまいそうだよ!!
放課後に会うたびに
魔法界のいろんなところに
連れて行ってくれるエイト
私にぶ厚い真冬のコートを着せてくれて
氷山に穴をあけて暮らしている
一族に会いに行ったり
桜色の湖の水の中に住む一族や
空に5階建てのドーナツタワーを浮かべて
ゆらゆら宙に浮いた家に住む
一族にも会った
そして今日はと言うと
「舞、今日は空の旅でもどう?」
「うん、エイトにお任せする」
「いつもは時間がもったいないから
瞬間移動で行っていたけど
今日はほうきな」
そう言うと
エイトは魔法でほうきを出した
「ほうきで空を飛ぶのって、怖そうだよ」
「大丈夫、ゆっくり飛んでやるから」
エイトはほうきの前の方にのると
私に手招きをして後ろに乗せてくれた
「ちゃんとつかまってないと、落ちるからな」
「怖いから落ちるとか言わないでよ」
私がエイトの服をぎゅっとつかむと
「だからさ、腕を俺の前にまわせって」
急に腕をつかまれて
エイトに背中から
抱き着く体制になってしまった
どうしよう……
エイトの背中に
私の体が隙間なくぴったりくっついていて
ドキドキが止まらないんだけど
「じゃあ
舞が絶対喜びそうな場所に連れてってやるから
楽しみにしてろよ」
「うん……」