アナタと、キスと、銃声と。
アナタにもそう思って欲しい。
わたしがアナタにとっての全てであって欲しい。
誰も入る余地なんてないくらい。
わたしで埋まってて欲しい。
瞬間…翔平ちゃんが近づいて。
「…わっ!」
気がついたらお姫様抱っこされていた。
温かい翔平ちゃんの腕の中。
大好きな翔平ちゃんの匂い。
久しぶりの感じに、胸が高鳴る。
「翔平さん!時間が!」
「15分で戻る」
玄関先で少し焦った表情の亮くん。
そんなのお構い無しの翔平ちゃんは、玄関から遠ざかる。
「翔平ちゃん…お仕事…!」
「誰かさんが行かないでって言うから」
「それは!」
「いいから」
翔平ちゃんが向かった先は、わたしの部屋。
扉を閉めて、ベッドにおろす。
暗闇に、翔平ちゃんの顔が浮かぶ。