アナタと、キスと、銃声と。

「神崎さーん!聞こえますか?病院今から連れていきますからねー!」


「…やだ!翔平ちゃん!!」






何人もの大人が翔平ちゃんをわたしから離す。


もう逢えない。


そんな気がしてしまう。


翔平ちゃんに手を伸ばす。


だけど、ストレッチャーに乗せられた翔平ちゃんともう目も合わない。







「梨瑚ちゃんだね、君も病院に行こう」






翔平ちゃんが透と読んだその人がわたしに駆け寄りそう声をかけた。


わたしのことなんてどうでもいいの…。


翔平ちゃんに逢いたい。








「…翔平ちゃん…に、逢わせてください」


「その前に傷の手当をしないと」


「翔平ちゃんが…死んじゃう…っ、逢えなくなっちゃ…!」


「大丈夫!大丈夫だから!落ち着いて!!」


「やだ、やだやだ…!翔平ちゃ…逢わせてっ!」







何もかもが壊れたように泣きわめいた。


翔平ちゃんがいないこんな世界で、生きてたって意味が無い。


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