アナタと、キスと、銃声と。
うんうんって相槌打ちながら聞くのは…ほんと久しぶりだな…。
梨瑚の目線に合わせてしゃがみ、保育園であった話を聞く。
きらきらの目で、表情をコロコロ変えながら俺を楽しませてくれる。
「こんど、おゆうぎかいでおひめさまやくするの!」
そう言えば、そんなこともあったな。
シンデレラ…だったか。
相手の王子役がどんなやつか見に行こうと思って見に行ったんだっけ。
「それからねー、もうすこしするといもほりなんだー」
「芋、好きですもんね」
そう聞くと、うん!っと大きく首を縦に振る。
芋けんぴとか焼き芋とか。
なんで女子って芋が好きなんだろう。
「これ!みつけたの!」
そういう梨瑚の手には、あの、四つ葉のクローバーを栞にしたものが握られていた。
「これね!しょーへーちゃんにあげようとおもって!!」