アナタと、キスと、銃声と。
この時間が続けばいいのに…。
ゆっくり唇を離して、見つめ合う。
翔平ちゃんがちらっとわたしの後ろに視線を向けた後、微笑んで。
「ずっとこうしてたいけど、車に戻ろうか。狙われてるみたいだしな」
「え?」
わたしが後ろを向こうとすると、翔平ちゃんに引き寄せられた。
「見るな、むこうはバレてないと思ってるんだから」
「ごめん」
「謝らなくていい。俺の方こそごめんな、こんな大事な時に」
「ううん!平気だよ」
頬に大きな手を当てて包み込んでくれる。
目の前に微笑む翔平ちゃんがいる。
嘘じゃなくて、ほんとに平気。
こんなに幸せで…こんなに大好きなんだから。