アナタと、キスと、銃声と。
「普通に歩いて、俺から離れるな」
「うん!」
翔平ちゃんと手を繋いで、車へと向かう。
いつ、どこにいても誰かに狙われている。
そんな人と生きると決めた以上。
わたしも、強くなりたい。
自分で自分を守れるくらい。
奇襲にあっても相手を圧倒させるくらい。
仕事に行く翔平ちゃんに、笑顔でお見送りができるくらいに。
いつまでも守ってもらうなんて嫌。
わたしも、強くなろう。
「翔平ちゃん」
「うん?」
「またデートしようね」
「ああ」
大切な人の笑顔を守りたい。
ただ、守りたいだけ。