アナタと、キスと、銃声と。

メールには病院名も書かれていた。


……行かなきゃ。


行かなきゃ。






「おい、白鷺どうした?」






国木田先生の心配そうな顔。


頭がパニックなわたしは教室を飛び出した。


行かなきゃ…。


病院、行かなきゃ。


遠くに聞こえる叫び声に振り返ることなく走り続ける。


急げ…急げ…っ。


翔平ちゃんが…そんなの信じない…!


死んじゃったなんて、信じない!


…信じたくない。













『俺が死んでも、俺のものでいて』






あの時そう言ってたのは…そういうこと?


自分に危険が迫ってて。


だからそういったの?


わたしに何も言わずに?


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