アナタと、キスと、銃声と。
溢れる涙を袖で拭きながら走る。
死んだ、死んだ。
翔平ちゃんは死んだ。
頭の中でその言葉が繰り返される。
信じたくないのに。
…1人になんてなりたくない。
こんなにも心の中に翔平ちゃんがいて。
体中に翔平ちゃんがいるのに。
そんなの絶対に嫌だ…!!
「あの…!翔平ちゃん!!神崎翔平は!?」
やっとの思いで着いた病院の受付でそう叫ぶ。
一瞬たりとももどかしい。
早く、早く教えてよ…っ。
「神崎様ならあちらで」
そう言って指を指す方へと走る。
まだ何か言いたそうだったけど、構ってられない。