アナタと、キスと、銃声と。

「また、後で遊びましょうね」






翔平ちゃんのふわふわの黒髪が、春風に揺れる


優しく微笑んだ翔平ちゃんに、わたしも元気よくうん!と頷く。


家の中では何十人もの男の人が慌ただしく、たくさん物を持っては、1箇所に集めている。


長いものだったり、黒くて小さいものだったり。






「梨瑚」


「おとーしゃん!」






前から着物を着たオールバックのお父さんが歩いてくる。


お父さんの後ろには5人もの黒いスーツを着た男の人が周囲を警戒するように緊張の顔色を浮かべていた。


翔平ちゃんがすぐに立ち止まって一礼し、その場に私をおろす。


おろされたわたしはお父さんに駆け寄る。


お父さんは嬉しそうな顔をして、わたしをよいしょと抱き上げてくれた。






「あのねあのね、きょうね、しょーへーちゃんとあそんだの!」


「そーかそーか、お前は翔平が好きだなー」


「うん!しょーへーちゃんすき!わたしおっきくなったらしょーへーちゃんとけっこんするの!」






その瞬間…。


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