真 実


彼は、相変わらず
食事を三度運び
少し話してから
部屋をでていく。

私は、目が覚めてからも
一度もこの部屋から
でたことがないから
この部屋以外の事も
この家がどこにあるのかも
わからなかった。

そういえば、彼は
私と彼の間に息子がいると
言っていたが
私が目を覚ましてから
一度も連れてきた事はなかった。
いったい、誰が面倒を
見ているのだろうか?

それも・・
彼の言っていることが
正しければ・・・・だが・・

私自身も記憶は戻っていないが
なぜか・・・
彼自身を信用できなかった。
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