真 実

検診の日

「椿、わかってるな。
気をつけていくんだ。
そして、必ず終わったら
電話をすること。」
「はい。うふっ、わかった。
ごめんね。心配かけて」
と、言う椿にキスをして
会社に向かった。

隼人と新たに進めている
事業の視察と会議に向かう。

どうしても、俺の意見が必要だと。

各々の会社
各々の店
各々のホテルに代表を置いて
任せているのだが
新規の事業の場合は
そうもいかないところがある。

時計を気にしながら
話し合いを進めていく。
「春樹様、椿様からの連絡ですか?」
「ああ、今日、検診日なんだ。」
「さようですか?日程の変更を
しなくても大丈夫でしたか?」
「椿が、きかないから」
「クスッ、相変わらず、椿様には
お優しいですね。」
「ふん。」
と、話しながら会議は進んでいく


お昼前に・・・
俺の携帯に着信が・・・

俺は・・・携帯を落として・・・

俺の様子が尋常でないのを見て
隼人が素早く携帯を拾い

「もしもし・・・

相手は、警察からで
椿様が、事故に巻き込まれた
との内容だった。

「春樹様、急ぎます」
と、声をかけて会議室をでる。

ほとんど話しはできていたので
代表に引き続き会議をして
結果を報告するように伝え
春樹様を引っ張り車にのせる
呆然としている春樹様

病院に着くと
看護師が直ぐにそばにきた。

手術の同意書や赤ちゃんの
事があるので別室に連れていかれた。
先生も入ってくるが
呆然としていて春樹様は聞いていない
先生から
「ご主人、しっかりしてください。
奥様も赤ちゃんも今、戦って
いるのですよ。」
と、叱られて
春樹様の目に力が戻る。

椿は、全身打撲で意識もなく
お腹も射っているので
赤ちゃんも危険の状態と
言うことで
赤ちゃんは、椿のお腹から
取り出されることになった。
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