死者の舞踏〜最期のメッセージ〜
ゆっくりおかゆを食べ始めた藍に、如月刑事は心配そうな目を向ける。

「お前、付き合っていた頃もこんな感じだったな。どんなに辛くても体に鞭打って前を向いて……」

「ええ。……そのせいで、あなたを傷つけてそれぞれの道を歩こうという結末になったわ」

でも、と藍は隣にいる如月刑事を見つめる。どれだけ傷つけても、如月刑事は今でも藍を心配してくれているのだ。

「あの時はごめんなさい。ありがとう」

「……無理するな。そんなお前だから、心配になるんだ」

如月刑事は藍の頭を撫で、キッチンへと戻って行った。その時、呼び鈴がまた鳴り響く。

「俺が出る。お前はそこにいろ」

如月刑事がそう言い、玄関のドアを開けに行く。すると、「ええっ!?」という大声が藍の耳に届いた。大河の声だ。

「なんだ、医大生か。何の用だ?藍ならきちんと俺が面倒を見ているぞ」

「あなた仕事はどうしたんですか?仕事サボって霧島さんのところにいるんですか?」
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