番外編 溺愛旦那様と甘くて危険な新婚生活を



 最後の甘い囁きは、花霞の耳元で彼が艶のある声で言うので花霞は、また熱が上がってしまいそうになる。
 花霞はコクリと頷くと、椋は「いってきます」と、花霞の頭を撫でて家を出て行った。


 ドアが閉まった瞬間。
 花霞は一気に体の力が抜けてしまい、ヘナヘナと壁に寄りかかった。


 「いなくなる直前にあんなキスはズルいよ………待っている間、切なくなっちゃう。………椋さんのバカ………」


 花霞は小さな声で、いなくなった椋へとその言葉を呟いてしまう。
 けれど、自分への謝罪と1日一緒に過ごしたかったという気持ちは十分に伝わってきた。
 
 花霞はその気持ちのままに彼の帰りを待とうと決めた。




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