若奥さまと、秘密のダーリン +ep2(7/26)
彼女の望む夫でいてあげようと思っている。

「それで、二年後はどうなっていると思う?」

イメージした。
自分と向葵、約束の日を迎えて岐路に立つふたり。

満足できる二年間を送った彼女はきっと微笑むだろう。そうであってほしい。

――そして、その役割を終えたことに、自分はホッとする。

「二年後。別の道を歩むことになる。そういう約束だからね」

――全ては虚像。

いつまでも向葵の目に映る王子さまではいられない。あの子もこの生活が現実ではないとわかっている。
僕はただ、あの子の笑顔を見たくて演じているだけだから。


「そうか……」と、バーボンをひと舐めした仁は、いきなり
「向葵ちゃんだっけ。結婚したのはあの子が、柊子に似ているからか?」
そう言った。
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