若奥さまと、秘密のダーリン +ep2(7/26)
鍵っ子だった子供の頃からご飯をつくって母の帰りを待っていた。
なので煮物揚げ物煮込み、味は自信満々とはいかないけれど、とりあえずひと通りの料理はできる。

それにこのキッチンには多機能の電気圧力釜もあるので、買い物に出かけている時間を利用してお肉がトロトロの美味しい煮込み料理を用意することもできた。栄養管理の本と、レシピ本を片手になんとか困ることはない。

今日はレストランでの食事が待っているので料理の時間は必要ないが、代わりに出かける準備をしなければならなかった。

シャワーを浴びて髪をちゃんとブローして。丁寧にお化粧をして。
そういうことが慣れない向葵には、料理と同じだけの時間が必要だ。

そんなことを考えながら手にとった洗濯物はシーツだった。乾燥機でフカフカに温まっているシーツを手に取ると、指先から伝わるその熱で心まで火照ってくる。

今夜も一緒にお風呂にはいるのかな……。

キャー。
< 185 / 314 >

この作品をシェア

pagetop